2016年2月21日日曜日

ポスドクの結婚「後」事情

ポスドクが結婚を決める際には、結婚後の生活に関して考慮した方がいいことが3つあります。

1つは、ポスドクの「長時間労働」です。
ポスドクは、平日は12時間程度、週末も合わせて6時間程度は研究室にいるのが一般的です。従って参加できる家事は物理的に限られてきます。このことは、特に家事が増える子育て期に問題になることがあります。
 結婚相手には、研究活動には時間がかかるために、参加できる家事が限られてしまうことを理解しておいてもらう必要があります。

次に、ポスドクの「低い経済力」です。
ポスドクは、労働時間が長い割には年収が高くありません。特にポスドクというポストへの理解が疎い人たちは、博士(ハカセ)で研究をしているの人の年収は800万とか1000万くらいだと思っている人がいますが、実情はその半額くらいです。
 結婚相手には、少なくともしばらくは年収500万円未満の状態が続くことや、たとえうまくいって50代で教授になっても年収はせいぜい1000万円程度であることを理解しておいてもらう必要があります。
 なお、結婚相手が専業主婦(夫)である場合は、例えば東大のある文京区に住むことは容易ではありません。文京区の場合、1ルームでも月8万円程度しますので、月の手取り30万円のうち1/3弱が家賃にかかってしまいます。また、子供を育てる場合には1ルームでは厳しいでしょうし、その他の費用もさらにかかりますし、相当の工夫が必要になります。

最後に、ポスドクの「低い安定性」です。
ポスドクは基本的に有期雇用契約です。多くの場合、1年毎に雇用契約を更新します。その雇用の財源の多くは年度ごとに増減しますので、常に来年度の雇用を心配しなければならない状態が続きます。

つまり結婚相手には、「家事はあまりできず、年収500万未満で、いつクビを切られるか分からない」ことを事前に理解しておいてもらった方がいいでしょう。 

ただし医師資格を持っているポスドクは、私の知り合いも空き時間のバイトで1晩に8万円くらい得られると言っていたので、経済力や安定性に関しては全く問題にならないようです。

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